過敏性腸症候群(IBS)解説ブログはこちら

過敏性腸症候群(IBS)は、病院の検査で腸に異常が認められないにも関わらず、大腸を中心とした腸管の機能異常により慢性的な腹部の膨張感、腹痛、下痢、便秘などが現れる症候群です。
先進国では人口の1割から2割にみられ、20~40歳代の女性に多いと言われていますが、近年、中学や高校生、さらには小学生にもみられるようになっています。

過敏性腸症候群の成因には①消化管運動の異常、②消化管の知覚過敏・知覚閾値の低下、③心理異常、があります。

はっきりとした原因は不明ですが、精神的ストレスが大きく関わっていることがわかっています。

脳がストレス関連ホルモンを産生し、これが神経を介して伝わり腸の異常運動を起こすことで、便秘や下痢などの症状を引き起こし、さらには腸が知覚過敏になり腹痛などを感じやすくなるとされています。

過敏性腸症候群は「下痢型」「便秘型」「交互型」の3つに大きく分けられます。

①下痢型は、ちょっとした緊張や不安があると便意を催し、激しい下痢の症状があらわれます。

②便秘型は、腹痛や腹部の不快感を伴う便秘の症状が現れ、排便時に腹部が苦しくなることが多くなります。

③交互型は、腹痛や腹部の不快感とともに下痢と便秘を数日毎に繰り返します。
交互型の便秘は腹部が張って苦しく、排便があっても小さな便であったり、すっきり出ません。

過敏性腸症候群は以下のような症状が現れます。

便秘または下痢が慢性的に(1ヶ月以上)続いている
便秘と下痢を交互に繰り返している
よく腹痛になる
排便により腹痛や違和感がやわらぐ
よくゲップやおならが出る
食欲不振
吐き気や嘔吐がある
朝に症状があり、夕方には症状がないか、もしくは軽い。
眠っているときや休日には症状がない。
過敏性腸症候群と症状が似たものに、大腸がんや潰瘍性大腸炎、クローン病など重い病気があります。
・夜間の腹痛・微熱・下血・血便・嘔吐・体重減少など症状がある場合は、早めに病院で検査をする必要があります。

治療は内科でも可能ですが、消化器科、心療内科がより専門的におこなうことができ、一般的に生活習慣の改善、食事療法、薬物療法、心理療法の4つを行います。

この中でも生活習慣の改善が予防の観点からも最も重要になります。

生活習慣の改善
睡眠、食事、トイレに行く(出なくても)時間を一定にするよう、規則的な生活を心掛けましょう。

精神的ストレスが原因と考えられる場合は、ストレスとなることを一時的に避ける、十分な休息をとる、ウォーキングやストレッチなどの適度な運動、趣味で気分転換など、ストレスを緩和できることをしましょう。

食事療法
暴飲暴食を避け、辛いもの、脂肪分の多い食事、乳製品など下痢や便秘の原因となる食物は避けましょう。

薬物療法
腹痛 抗コリン薬、
下痢 止痢剤(下痢止め)、
便秘 緩下かんげ剤が有効です。
下痢、便秘の両方 吸水性ポリマー製剤
ストレスや不安の緩和 抗不安薬、抗うつ薬

心理療法
薬物療法で症状が改善せず、日常生活の支障が大きい場合には、心療内科、精神科などでカウンセリング、自律訓練法などがおこなわれます。

全身の機能が低下した状態では、内蔵の働も低下しており、正常な動きをしません。
また、体が疲弊していると精神的にも不安定になりストレスを受けやすくなるため、過敏性腸症候群の症状をさらに助長してしまいます。

体の歪みをを整えることにより内臓の働きを正常化させ、自律神経の働きを整える鍼灸治療を行います。

 

 

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